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「……新品ですか? コレ」
「中古で買ったのは直ぐに壊れるってイメージがあるから、どうせなら新品が良いかなって」
「……ちなみにお値段は?」
「そんなに高くはないよ?
型式も最新の物より一つ下のものだし。まぁ、一式だから単品よりも少しだけ高いけど」
「……まさか、……贈与?」
「私はそのつもりだよ」
―― なんということでしょう。
始めから断るという選択肢を潰しにかかる この匠の技。
常識人には効果的すぎる技に脱帽せざるをえない。
もしも『私には合わないかな?』―― と このゲームを全否定したらどうするつもりなのか。
……あ。シャーリーさんが居たかあの人なら受け入れそうだ。
「―― では、お借りします」
まぁ、親切に機器を揃えてくれたのに触りもせずに拒否するのも…その、なんだ……人としてどうかと思うのも確かだ。
優しく丁寧に箱を開けると―――そこには楕円形の機械が鎮座していた。
……見事なオレンジカラーの。
「…………」
「……気に入った、かな?」
ええ。気に入りましたとも。
何が、とは言わないがなッ!?
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