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結論から言えば―― ティアナ・ランスターは驚愕驚嘆していた。
楕円形の機械―――― 正式名称プレイステーションポータブルの中央に設けられた液晶画面に映し出される映像は ティアナが予想していたものよりも遥かに美しく迫力があった。
魔法技術というものが存在しない世界であるから、たかが知れてると僅かばかり思っていたが、それが誤りであると見せつけられた。
地球の人間―― その中でも特に物を創る人間は突き詰め、極限を目指し……例え完成したとしても決してそこで満足しない。
その真髄を、信念を、在り方が、その映像から感じる事が出来た。
雨の一粒一粒がまるで本物の水滴を思わせる。
荷馬車から覗く雄大な自然の息吹が0と1の記号で造られたとは、とても思えない。
あの雷を纏う紺碧の獣との戦いがいつか来ると思うと―― 恐怖と戸惑い、そして……高揚感が全身を覆う。
はっきり言おう。ティアナ・ランスターは魅せられたのだ。
この『モンスターハンター』という“世界”に――――
「……どうかな?」
若干おっかなびっくりという印象を受ける声を放った上司フェイト・テスタロッサ・ハラオウン。
恐らく、ティアナがこのゲームを気に入ったのかどうか不安だったのだろうか―― ティアナの顔色を伺おうとしているのがティアナには感じとれた。
「……フェイトさん」
「なっ、なにかな?」
「――― 仕事同様、御指導をお願い致します」
「あ……。うん、まかせて!」
こうして――――
金髪グラマー執務官とオレンジ髪ツンデレガンナーのコンビが誕生したのだった。
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