少しずつ……。

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「"10年位前"、霧島が監督に成り立ての時に現場行ってたよぅ」 一輝さんが言った。 "その事"…を聞い…た…と…き……。 "断片的"だが思い出した……。 10年前、俺もそこに行ってた……。 微かな"記憶"だと……。 でも、今と違って俺、人の顔も、ろくに見れなかった。顔は、覚えて無いけど……、あの時の女の監督は、"とても優しくて、親切な人だった"……。 でも……"同時に無駄な事"も思い出してしまった…。 それは、当時、一輝さんが親方で行ってたのだが、当初周りに居た作業員の言葉……。 "一輝"のヤツ、新婚のくせに、女監督と"キス"したり"抱き合ったり"してるんだよ。あんな事許されるのかなーあ~。 当時の"俺"には、"凄く衝撃的"な事だった……。 あの時居た作業員達は、皆辞めてしまってるので確認する事は出来ないが。 まさか、あの時の監督が真奈美さんだったと……。 俺の心は、複雑だった。 「信、どうした?話きいてんのか?」 「…はい?」 「しっかりしろよぉ〰」
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