少しずつ……。

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「でも信、…珍しいな、お前が、"女"の事を聞きたがるなんてなぁ~」 「ちょっとあって…。で、霧島さんの所属してる会社って知ってますか?」 「日工研究産業て、とこぉ~」 「…?」 「簡単に言えば"人材派遣会社"みたいなもんだろぉ」 一輝さんが酒を飲み、焼き鳥を食いながら話を続ける、 「霧島は、様々な資格を持ってんだとぉ、"派遣"流に言うと、"スキルがある"、んだってよぉ。まあ~、優秀だったからな~」 「エリートすね!」 俺、何だか嬉しくなってきていた、酒のおかげもあるが、真奈美の事がちょっとずつだけど判り始めて……。 でも、一輝さんは意外な事も言ってきた。 「"会社辞める"ってぇ聞いたなぁ~」 「なんで、辞めるんすか?」 その事が凄く気になった……。酒を飲みながら考える。 まさか……!、とっさに聞き返した。 「寿退社とかじゃ!?」 「そうゆう事じゃねぇ…らしい……」 そう言うと一輝さんは、何かを考えるかの様に、肩を下げた。 何かを知っている感じに思えた……。
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