少しずつ……。

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だったら俺、作業員の親方になれば……。 考えが単純だった。 でもすぐに、"無理"だとゆう、"現実"に心が折れた……。 俺"馬鹿"だから、"親方"は出来ねぇー。 また、"振り出し"に戻りそうだった……。 ん!仕事頑張ってれば、声をけて貰えるかも知れないなぁー。 俺は、前向きに考えるようにした。 半面……"今まで何も考えない"で生活してきた自分に、後悔するようになった。こんなに悩む事になるんだったら……。仕事の事も、対人関係も全て。 仕事に凄く集中するようになって、"あっという間"に夕方。 「家に帰る前に会社に寄れ」朝、親父から言われていたから……。 真奈美さんが居る、現場事務所に、他の作業員達と急いで"あがり"の挨拶に行った。 しかし、真奈美さんは居なかった。 昨日の夕方も……。 作業員達が、口々に不満を漏らし始めた。 「霧島、今日も居ないじゃん!」 「何時帰ってんだよぉ?」 「一声かけてから帰ってもらいたいよ!!」 俺も、"何時帰ったか"判らないから困惑した。 でも……、真奈美さんには帰らなければならない"理由"があった。 その時の、"俺"は、まだ知らなかった……。
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