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『…よこせ』
『…え…あ!』
ロックはサーシャの荷物をひったくると、徐に荷物を分け始めた。
もちろん、要るものと要らないものに…である。
『…これで充分だっ』
『えぇぇ!』
『大荷物は邪魔なだけだ』
『…拙者、心配性なんでござるよぅ…』
悲しそうに呟くサーシャをよそに《要らないもの》に認定されたサーシャの荷物を持って、ロックは外に出た。
『ど…どこに行くでござるか?』
『あ?売るに決まってんだろ』
『ガーン…』
『ガーンじゃねぇ。ちょっくら行ってくるから、お前は飯食っとけ。』
『…分かったでござる。』
完全に悄気てしまったサーシャを残しロックは街に消えた。
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