タール国アルル港

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『ほんとかそれ?』 水夫のウィルは訝しげにサーシャの方を向いた。 『拙者の家の2つ隣の家に住む方で冒険者なのでござるが、3年ほど前に神隠しに会ったでござるが、その3月後にボロボロの状態で発見されたでござるよ。』 『て、事はダークポイントの先に有るものを見たんだな?』 ウィルは興味津々とばかりに身を乗り出して聞いてきた。 だが、サーシャは静かに首を振った。 『精神を病んでしまっていたでござる…。』 『なんだ…。結局解らずじまいか』 大げさにガッカリするウィルの肩にロックの手が置かれる。 ウィルが顔をあげると 『そうでもねぇぜ?』 とロックはニヤリと笑った。 『今のサーシャの話で分かった事がある。ひとつはやはりダークポイントはどこかに繋がってるって事。もう一つは帰り道があるって事だな』 『なるほど。』 『ダークポイントは移動する…か』
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