15人が本棚に入れています
本棚に追加
/108ページ
『ほんとかそれ?』
水夫のウィルは訝しげにサーシャの方を向いた。
『拙者の家の2つ隣の家に住む方で冒険者なのでござるが、3年ほど前に神隠しに会ったでござるが、その3月後にボロボロの状態で発見されたでござるよ。』
『て、事はダークポイントの先に有るものを見たんだな?』
ウィルは興味津々とばかりに身を乗り出して聞いてきた。
だが、サーシャは静かに首を振った。
『精神を病んでしまっていたでござる…。』
『なんだ…。結局解らずじまいか』
大げさにガッカリするウィルの肩にロックの手が置かれる。
ウィルが顔をあげると
『そうでもねぇぜ?』
とロックはニヤリと笑った。
『今のサーシャの話で分かった事がある。ひとつはやはりダークポイントはどこかに繋がってるって事。もう一つは帰り道があるって事だな』
『なるほど。』
『ダークポイントは移動する…か』
最初のコメントを投稿しよう!