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程なく部屋の扉が開きロックが戻ると、
『あなたがクライが言っていたロックね?』
『待たせて悪かったな。』
『そんなに待ってないわ。それにこのお侍さんとお話してたしね』
『ミラに保存食の作り方を教わったでござるよっ』
嬉しそうに目を輝かせるサーシャをサラリと受け流したロック。
『さて、クライから話は聞いていると思うが…。』
『トルテの山をのぼるんでしょ?』
『あぁ。そこで、ミラに相談ってわけだ』
『クライには借りがあるからね。私に出来ることなら手伝うわよ?』
『俺たちはトルテの山の仙人に会いたいんだ。』
『ズコット爺ね。』
『…会ったこと有るのか?』
『そりゃ…。ここに住んでいて魔女なんかやってれば登ってみるでしょ?』
『時間がないんだ。手っ取り早く登る方法おしえてくれ』
『急ぎなんだ?いいよ。さすがに瞬間移動(テレポート)は使えないけど…数分で着く方法があるわ』
『さすがクライのお勧めだな…。で?どんな方法を使うんだ?』
『飛空魔法(フライ)でもいいかなって思ったんだけど、それだと私も同行しなくちゃならないし。だからこっち。』
ミラがなにかを呟くと部屋の隅に置いてあった竹箒が宙を舞いベットの前へと飛んできた。
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