タール国トルテ山

6/11

15人が本棚に入れています
本棚に追加
/108ページ
『はて…。タマタマヤキ…』 首をかしげる仙人に不安を覚える二人。 『まさか…。知らねーとかなしな?』 『む…。』 眉毛をぴくんと持ち上げてロックをいちべつするも、またしても首をかしげる。 数秒の後、 『タマタマヤキか。薬草の事じゃな』 『それでござるッ』 『【タマタマヤキ】は数百年に一度ケタチの木の回りにしか咲かない稀な薬草…』 うんうん…と次の言葉を待つ 『じゃが…。タマタマヤキは確か3年位前に採取されたのぅ。ミランダオークションに出品されておった筈じゃ…。数百年に一度採れる薬草じゃからの…』 『まさか手に入れる方法がないとか?』 半分諦めたようなロックの問いかけに仙人は更に首をかしげる。 『うーむ…。大魔王なら持ってるんじゃないかの?』 『だ…大魔王でござるか?』 『うむ。人間界と魔界は自然のサイクルが違うからのぅ…。こちら(人間界)にはなくともあちら(魔界)にはあるだろうて。』
/108ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加