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『はて…。タマタマヤキ…』
首をかしげる仙人に不安を覚える二人。
『まさか…。知らねーとかなしな?』
『む…。』
眉毛をぴくんと持ち上げてロックをいちべつするも、またしても首をかしげる。
数秒の後、
『タマタマヤキか。薬草の事じゃな』
『それでござるッ』
『【タマタマヤキ】は数百年に一度ケタチの木の回りにしか咲かない稀な薬草…』
うんうん…と次の言葉を待つ
『じゃが…。タマタマヤキは確か3年位前に採取されたのぅ。ミランダオークションに出品されておった筈じゃ…。数百年に一度採れる薬草じゃからの…』
『まさか手に入れる方法がないとか?』
半分諦めたようなロックの問いかけに仙人は更に首をかしげる。
『うーむ…。大魔王なら持ってるんじゃないかの?』
『だ…大魔王でござるか?』
『うむ。人間界と魔界は自然のサイクルが違うからのぅ…。こちら(人間界)にはなくともあちら(魔界)にはあるだろうて。』
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