タール国ステラ

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『マジかよ…。』 『このままじゃ黒焦げでござる。』 粘度が高いのであろう、迫り来る溶岩のスピードはさほど早くはない。 だが、逃げ場のない二人は時間が来れば溶岩に飲み込まれてしまう。 『くそッ、チェックした時は何もなかったのに』 『なんで湧いたんでござろう?』 『さあなッ』 そう言うとロックは再び岩壁を調べ始めた。 『ロック?』 『逃げられる可能性があるならこの壁しかねぇ』 『なるほど。』 地図上には空白。あるはずの空間…そして背後から迫る溶岩。 ロックは隠し扉の可能性に掛けたのだ。
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