タール国ステラ

21/30
前へ
/108ページ
次へ
イフリートは沈黙したままのロックに問いかけた。 『あ?』 『おまえからマックスウェルの匂いがする。』 『匂いって…。あぁ、マックスウェルとルナは契約済みだ。』 『試練には他の精霊は立ち会えない。よいか?』 『あぁ、解ってる。それに、試練を受けるのはそいつだ。俺は手を出さねぇ』 『久しぶりに骨の有りそうな人間と出会えたようだな。お前の名前はなんだ?』 『サーシャ。サーシャ・シドウと申す。イフリート、試練の内容はなんでござるか?拙者、シリトリは苦手でござるが…。』 『シリトリ?あぁ、マックスウェルの試練だな。』 うんうんと頷くサーシャ 『あぁ、ちなみにそいつが負けたら俺が挑戦するけどな?』 と付け加えるロック。 頭脳戦の場合サーシャに期待はできないからだ。 イフリートはニヤリと笑い 『我が名はイフリート。炎の魔神の名に置いてサーシャ・シドウに試練を与える。』 イフリートの試練が始る。 ロックは二人から距離をとるべくその場から離れた。 『我は闘神。サーシャ、我と決闘せよ』 イフリートの試練は一騎討ちである。
/108ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加