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『ファイアーボール』
抑揚のない低い声でイフリートが魔法を放つ。
炎に包まれたその身体から十数個の炎の珠が現れる。
『デカイでござるな』
マジックウォーリアーの使う【ファイアーボール】とは明らかにサイズも数も上回るイフリートのファイアーボールがサーシャを目掛けて飛んでくる。
『壁風…円舞』
サーシャは飛んでくる火の玉を避けようともせず
刀を縦に構えると、自らの周りに風の壁を作り出した。
壁に触れた火の玉はまるでシャボン玉のように壊れて消える。
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