15人が本棚に入れています
本棚に追加
『食は大切でごさるよ?』
『…買いだめすんなよ?』
『…が…がってん』
『それより、薬系がまったくねぇんだよ…』
『…あぁ…そうでござったな。』
『ウィザードもクレリックもいねぇからな、自力で回復するしかない。…って訳で、先ずは薬屋に行くか…』
言いながら、人混みの中を迷わず進むロック。
後を追うサーシャ…に話しかける人物がいた。
『…ねぇねぇ…』
『は…え?』
『君たち冒険者だよね?』
『そう…でござるが…』
話しかけてきたのは、ツインテールのよく似合う勝ち気な瞳をした女の子。年の頃は16~7であろうその子は、いきなりサーシャの腕を掴み頭を下げた。
『お願いッあたしたちをパーティーにいれてくれない?』
『…へ?』
ここは道のど真ん中である…。
『…ちょっとエル…唐突すぎるよ…』
女の子の後ろから現れたのは、女の子とそっくりな顔をした男の子である。
『…ぶ…分身の術でござるか…?』
『え…いや…僕たち双子なんです。いきなりすみません。えっと…僕はトパック。こっちはエル。』
最初のコメントを投稿しよう!