告白 (side 陽菜子)

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  この公園が通学路だってことはリサーチ済み。 住宅街の中にある公園だから、喧噪とは無縁だし。 先輩がここを通る時間くらいになれば、遊んでいた子ども達も家へ帰っていく。 告白するには、絶好の場所だと思った。 無難に手紙を書いて呼び出すことも考えたけれど、先輩は競争率が高いから、下駄箱には先客がいるかもしれない。 それに、呼び出しても来てくれなかったら…そう考えると躊躇した。 私の性格上、期待していつまでも待っちゃいそうだったから。 来ることはわかっていたのに、本当に先輩が公園に入ってきた時は、ドキドキし過ぎて心臓が壊れるかと思った。
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