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お辞儀をした体勢のまま、固まっている私。
自然とぎゅっと閉じていた目をゆっくり開ける。
私の影が先輩の足元に伸びていた。
…あれ?
告白って、した後どうするんだっけ…?
そんなことを思った瞬間。
ザッという砂利の音と共に、先輩は進行方向…つまり、私のいる方とは逆へと歩き出した。
何が起こったかすぐに理解できず、私は顔を上げた。
先輩の背中が、どんどん離れていく。
…って、フリーズしてる場合じゃない!
「…えっ、ちょ、せ、先輩っ!?」
しかし先輩は、私の呼びかけにさえ何の反応もしなかった。
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