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「はいはい……で?」
「腕掴んだら空が見えた」
「……気絶?」
「いつの間にか投げられてた」
「……ごめん。全ッ然分かんない」
理解に苦しんだ挙げ句、愛莉はガクッと肩を落とした。
「何でかな……澄香と一緒にいる時間長いのに、たまに分からない……」
「とにかくね、本当に……本当に……」
ドン!!と、澄香は机に自分の拳を叩きつけた。
「この私が負けるなんて、世界崩壊以上に有り得ないっての!!」
「落ち着いて落ち着いて。はい、チョコレート」
怒り心頭の澄香の口に、愛莉が一口サイズのチョコレートを放り込む。
「む……美味しい」
「でしょ?冬限定のクリーミーホワイトチョコ」
愛莉も一つ頬張り、そして長い溜息を吐いた。
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