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『元気かい?』
「……オレはいつから治安維持活動に参加してンだろうな」
夕方に自分に絡んできた三人を思い出し、少年は舌打ちした。
『いいじゃないか。治安維持活動』
電話先の声を聞くだけで、何故か少年のイライラが蓄積される。
『世の為人の為、悠君には頑張ってもらわないといけないからね』
「……確認だ。“悠”ってのは誰だ?」
『君だけど?』
「分かッた。そんなに死にたいッてなら殺してやる。どこにいるか言え」
『野蛮なところに変わりはないね。悠君は相変わらずトゲトゲしい』
「殺すじャ足りねェな」
電話先の声の主は笑い、何か思い出したように手を叩いた。
『今夜零時、僕の仕掛けた術式が発動するようにしてあるから』
「あ゙ァ?」
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