豪快な彼女は繊細な彼女

はじまり

一生懸命、置いてかれないように授業を受けていると、お馴染みのチャイムが聞こえてきて、１限目の授業の終了を告げてきました。

ふぅ……。なんとか今日も置いてかれずに済みましたよ。

「きりーつ、礼っ」

授業が終わった事に安心しながら、委員長の号令に合わせて席を立った俺は、そのまま千秋の所へと向かいます。

授業も終わりましたし、やはり放っておけませんしね。

「おい千秋、何があったんだ？」

千秋の席へと着いた俺がそう声を掛けていると、

「ゆうと、千秋ちょっと来て」

あきらもやってきて、俺と千秋にそう言ったのでした。