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日が沈んでからもう3時間程たつ。
「遅いですねぇ、オルフェ」
宮廷の門の前に立ち尽くす、国王とマルス。
昼に、宮廷を出てからオルフェが帰ってこないのだ。
「まぁまぁ、夜は長いから」
国王は、呑気な事を言っているが、夜の長さは問題ではない。
「いやぁ。何て言うか彼、壊滅的に体力が無いんですよ。道の途中で倒れているんじゃないかと思って」
「心配なんだ」
「そうなんですが。僕もまた壊滅的に方向音痴でして」
「是非探しに行かないで欲しい」
「って、前にもあいつに言われたんですよ」
「ハハハ……あ、来た」
遠くの方から手を振って走ってくるオルフェが見えた。
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