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「ふふっ、相変わらず賑やかだね」
笑みを含んだ声がかけられた。
3人が振り返った先には、薄水色の長髪を僅かに揺らして、クスクス笑う美少女。
おっとりとした優しげな顔。カイとは違って綺麗系の少女だ。
「おはよう。アキ、モモ」
「おはよう、ソラ」
「お、おはよう……ソラちゃん///」
いやいや、モモ。分かりやすすぎだぞ?
顔を紅潮させ、ソラに挨拶をするモモ。
アキは内心で突っ込みを入れる。
顔にソラちゃんが好きです。と、書いてあるくらいに分かりやすかった。
「ソラ~、あたしは無視か? ってか、アキが苛めるんだよ~。助けて」
「うん? でも、カイが何か言ったんじゃないの?」
「うっ――」
「負けるの分かっててやるんだから、カイって馬鹿だよね」
「あ~う~…」
何だか、ソラは生き生きとしていた。
カイを苛めるのが生きがいなのかもしれない。
そんなソラに、モモはふと思い出したように声を上げた。
「あれ? そういえば…今日はソラちゃん、いつもより遅いね?」
「うん。ちょっと寝坊しちゃって、お弁当作るの遅くなっちゃった」
「ソラちゃん自分で作ってるのっ!?」 キラキラとモモの瞳が輝いている。
その勢いにソラは驚きながらも頷いた。
「うん。そうだよ? 言ってなかった?」
「ソラちゃん最高!! お嫁さんに欲しい!!」
顔を真っ赤にしながら、勇気を出して言ったモモ。内心、ドキドキバクバクなモモにソラは笑って一言。
「ありがとう」
………もう、ソラちゃんったら鈍感なんだから。でも、そこがいいっ!!
モモは何だか萌えていた。
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