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卒業式当日
今日子は、いつもより早く家を出た。
学校に着くと、カバンから手紙を出し、下駄箱のあたりで立ち止まる。
しばらくすると今日子は
………………やっぱ…ムリ…
教室へ入ると、すぐに恵美が入って来た。
恵美『ねぇ~ねぇ 手紙渡した?』
今日子『・・まぁ・・一応は…』
恵美『先輩 どんなん?』
今日子『・・なにが?』
恵美『なにが?って…嬉しそうだったとか、見込みっちゅうか… 反応は?』
今日子『ん・・いゃ~下駄箱に…』
恵美『下駄箱に~
ひぇ~ あ~ 望み薄し』
今日子『なんで なんで?』
恵美『なんで?って龍二先輩、あんたの顔知らないっしょ~ 顔も知らない女子から手紙もらっても…ねぇ… 』
今日子『なまえは、書いたんだけど…』
恵美『どうせ「今日子」とだけなんじゃないの~?』
今日子『…うん』
恵美『おっつ! 当たってしまったかぁ』
恵美『今日子なんて名前、世界にワンサカいるべ』
今日子『いや… 日本だけだと思うケド…』
こんな会話をしながら卒業式は、終わった。
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