夏の始まり

18/23
前へ
/305ページ
次へ
「やっぱできたばっかだからきれいね」 確かに外観は新築らしくかなり綺麗である。 「何名様でしょうか?」 「5名で」 「ではこちらにどうぞ」 と店員に導かれ席へ座る。 「あー腹減ったー。何食おっかなー」 と言ってメニューに目をやる 「迷うでやんす」 「優希は何するー? あっこれ二人で分けない?」 「うん」 そして各自好きなものを注文し、料理が並べられた。 「いっただきまーす!」 「……」 「めちゃくちゃうめえ。あれ竜二何も食べねーの?」 「金ないから」 「なんだよー。なんで来たんだ?」 「お前が強制っつうから仕方なく来たんだよ!」 「あり? そうだっけ?」 ほんの数分前のことすら忘れる神岡であった。 実際にいたら腹が立つだろう。 「んじゃ仕方ないから俺がおごってやるよ。」 そう言って神岡は店員を呼び朝霧のメニューと、さらにその他を加えた。
/305ページ

最初のコメントを投稿しよう!

393人が本棚に入れています
本棚に追加