VS 王城学園

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(なっ!? あいつなんのつもりだ?) (しょせんはったりだろう) 佐藤は驚きの表情を見せていた。というのも神岡が打席に立った際にバットを遥か高く上げ、バックスクリーンに向かってバットを突き上げたのだ。 そう予告ホームランだ。 (一回やってみたかったんだよね) ──この様子を見ていた桜ヶ丘ベンチではこんな会話のやり取りがされていた。 「あいつバカか?」 「正真正銘のバカです」 「そもそもあいつがヒット打つの見たことねーよ」 「まぁいいじゃないか」 「くーオイラより目立ってるでやんす」 ──さて再び神岡の打席に戻ろうか 神岡は打席でぼーとつったっている。 どうやら王城バッテリーのサインがまだ決まっていないようなのだ。 (心配すんなって絶対はったりだ) (いやまさかと言うこともある) 打順は投手と言っても万が一ということもある。 (じゃあ初球は変化球で様子見だ) 山崎のサインに頷き佐藤は振りかぶった。 「ハハハハ来たーーーー!」 カキーーン!! 「おいっ嘘だろっ!?」
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