VS 王城学園

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そしていよいよ回は最終9回を迎える。 依然マウンドには神岡が立っている。 (ふぅっあとアウト3つか) 滴る汗を拭いながらバッターの方に目をやる神岡。第一試合といえども時刻はもうすぐ12時を指そうかというところだ。照りつける太陽の暑さを神岡の汗が物語っていた── そしてこの回先頭の山崎をカウント2ー0とすでに追い込んでいた。 (外のスライダーを打たせるぞ) 朝霧のサインに頷き外角低めにスライダーを投げる。 山崎は態勢を崩されるもなんとか当てることに成功。しかし力のない打球は平凡なショートへのゴロに終わった。 続く9番佐藤が打席に立つ。 (まだ終わりたくない……) しかしそんな佐藤の思いはむなしく ドパアアン 「ットラアイック! バッターアウッ!」 打ち気が強すぎたのかボール球のフォークにバットが回ってしまいあえなく凡退に終わった──
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