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「無理ね。あたしでも取れるかどうか……」
松山が言い終わると同時にパコーンという音が響いた。
「嘘……」
神岡のボールは右端目がけて転がっていき完全に1ピンのみかと思われたが、威力が強かったためうまいこと倒れたピンが後ろに跳ね返り左端に当たりスプリットを決めたのだ。
「へへーんどんなもんだ」
ガッツポーズをしながら戻ってくる神岡に、松山は信じられないといった表情を浮かべていた。
「あんたなんで利き腕と逆でそんなことできんのよ?」
「天才だから♪」
「言わせておけば!」
これで松山に完全に火が点いてしまったようだ。
松山の目の色が変わった。
「いいわあたしの本気見せてあげるから」
続く2投目、3投目とストライクを取りいとも簡単に取りターキー。
いよいよ198女の本領発揮である。
好調な2チームに対し、矢部ペアはボロボロ。
矢部がガーター、朝霧でスペアを取るを繰り返していた。
もはや罰ゲーム筆頭である。
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