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「──ぷはぁ。勝利のあとのジュースは格別ね」
缶ジュースを一気に飲み干す。
そうゲームに勝ったのは松山だった。
「お前はおっさんか」
と一言突っ込むのは惜しくも負けた神岡だった。
佐山とのペアで健闘するもやはり198も出す女に勝つことはできなかった。
「久しぶりにいい運動したわ」
「つかなんでそんなうまいわけ?」
「なんでってうちの親プロボウラーなの」
(なんだその無理やり付けたような設定は?)
と突っ込もうと思ったが心の中にしまっておいた。
「──んでちっちゃい頃から、毎日やってたからうまくなったわけ」
「ふーんなるほどね」
そろそろ解散しようかというとき松山が何やら真剣な表情で話かけてきた
「ねえ……次も勝つわよね?」
「ったりめーだろ? 心配されなくても俺は負けねーよ」
親指を自分に突き刺し自慢気に言い放った。
「なら良かった。んじゃあねー」
「なんなんだあいつは突然?」
「さぁ? わたしたちも帰ろう?」
「おう!」
──結局、デートは台無しにはなったが良い息抜きになった神岡たち。二回戦は2日後に迫る。
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