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(神岡のためにも点を取ってやるか…)
そんなことを思いながら高宮はピッチャーの渡辺を睨み付ける。
その睨みを受けた渡辺は少し怖じけついた。
185cmの巨体にいかつい風貌の男に睨まれたらそうなるのも無理はない。
そして萎縮してしまった渡辺は高宮に対し0ー3とボールが先行してしまった。
(ちっ。最悪歩かせて次の4番と勝負するか…いやタイムリーを打たれてるし、ここは勝負するしかないか)
捕手の山田のサインに頷き投球に移る
山田はミットを外角に構える。
しかし
「オラアアア!」
完璧に捕えた打球は低い弾道で飛んでいきショートの頭上を越え左中間へ転がっていった。
真田は三塁を、打った高宮は二塁を陥れ1アウトランナー2塁、3塁のチャンスを作った。
ここで打席には四番荻原誠。
いつものようにバットを自然体に構える。
ここは外野フライで十分な場面なため荻原もリラックスして構える。
しかし捕手山田が立ち上がった。
神奈川大バッテリーは敬遠で満塁策を選んだのだ。
(五番は3打点だが満塁の方が守りやすいからな…)
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