めくりめく

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そんな神奈川大バッテリーの思惑とは裏腹に坂本はきっちりライトへ犠牲フライを放ち8点目を入れた 2塁ランナーだった荻原もタッチアップで3塁へ進んでいたため、2アウトランナー3塁で打席には六番の森田 その初球─── キィィン!! ど真ん中のストレートを流し打ち、レフト前へタイムリーヒット まさにつるべおとしのごとく打線が爆発した─── その頃外野で観戦していた観客は 「去年までのチームとは別物だな。」 「ああ初戦はまぐれで勝ち上がったわけではなさそうだな。」 「今年のダークホースになるかもしれないな…」 ──そんな会話がなされていた さて再び場面は球場に戻る マウンドには2番手の2年生ピッチャーが登板していた 森田のタイムリーのあと朝霧にフォアボールを出したところで渡辺はマウンドを降りたのだ 2アウト一塁、二塁で打席には八番の三神 今日はまだノーヒットである (なんとかヒット一本打ちたい…) 粘ること7球。カウントは2ー2と平行カウントへ持ち込む (八番の癖に粘りやがって…) 三神はバットを短く持ちカットで逃げていた そして8球目・・・
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