能力テスト

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「よし、全員揃ったな! そろそろ監督も来ると思うよ。」 数分後、監督がグラウンドに姿を現した。 「おはよう諸君!」 「はようっざーすっ!」 「昨日も言ったが1年生は実力を見るために能力テストをするので、しっかり自分をアピールするように!」 監督はストップウォッチや、何か名簿らしきものを持っていた。 恐らく記録を記入するためのものだろう。 「はいっ! よろしくお願いします!」 「うむ、まずテストで見るのは走、打、肩、守の4つだ。まぁ基本的なことだな。まずは走から見ていく!」 走のテストは50M何秒かといういたってシンプルなテストである。 真っ先に手を挙げたのは矢部だった。 (アピールするでやんすよ……) 「ヨーイッ……ゴー!」 監督の合図とともに矢部はスタートを切った。 ピピッ 「5秒9だ」 矢部が記録した5秒9という数字は高一としてはかなり速い部類に入るだろう。 (適正は一番だな……) 監督は紙に何かを記入した。
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