393人が本棚に入れています
本棚に追加
「ゲームセット。ただいまの試合は大会規定により、桜ヶ丘高校が10ー0でコールド勝ち! 3回戦進出!」
「っしたぁ!──」
──神奈川大附属との試合は14安打10得点でコールド勝ちを収めた
今日も神岡は二桁奪三振を含む無四球完封勝利。2試合連続の完封勝利で桜ヶ丘は3回戦進出を決めた。
「いやー二桁だぜ二桁。俺すごくね?」
10奪三振を奪ったことを自慢気に言い放つ神岡。確かに1年でこのピッチングはすごすぎる。
「神岡くんのファンクラブもできるかもしれないでやんすね!」
「かもな!」
にかっと笑い答える神岡であった──
そんな喜びに浸る桜ヶ丘ベンチを外野席から見つめる1人の少年がいた。
「2試合連続の完封かぁ。あいつ頑張ってんじゃん」
少年が言うあいつとは神岡のことだろうか。となると神岡を見知った人物であることは間違いなさそうだ。
「うちと当たるまで負けるんじゃねーぞ──」
少年は微笑みながらそう言った。
「おーい行くぞー」
「あー待って下さいよー──」
そして少年は外野席から姿を消した。神岡を見知っているであろう彼はいったい誰なのだろうか──
最初のコメントを投稿しよう!