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「やっぱお前も人の子だねー」
サードを守る坂本がマウンドに寄ってきた。
「……」
「まぁ今打たれて良かったんじゃね?」
「えっ?」
「ホームランの怖さ、一球の重みってやつが分かっただろ? なら次に進めるじゃねーか」
「えっと、つまりどういう意味……でしょう?」
「だあああああ。俺も何言ってるか分かんねーよ。とにかくシャキっとしろ! まだ初回だ。俺たちが必ず橘を攻略してみせる。だから気の抜けた投球すんじゃねーぞ!」
坂本は少し顔を赤らめながら、再び神岡のケツを蹴った。
「いや、だから痛いですって……でもなんだか元気もらいました!」
痛いお尻をさすりながらにこやかに答えた。
「とにかくこの回抑えるぞ悠介!」
「ああ!」
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