VS 東海大佐上 ~前編~

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(ストレート? いや、ここで変化するはず!) ククッ 朝霧の読み通りストレートではなくカットボールだった。これを狙い打つ── ガキイイン! しかし鈍い音を鳴らした打球は、ファーストの頭上へフラフラと打ち上がり3アウトとなった。 (ちっ) 朝霧は少し舌打ちをしベンチへと戻った 「今、カットボールを打ちにいったのか?」 「はい……まぁ」 朝霧はヘルメットを外しそう答えた 「来るのがわかったのか?」 「ここまでカットボールは必ず決め球に使ってます。リードが単調すぎるので何とも言えませんが、追い込んだらカットが来ます」 「それでお前二球見逃したのか?」 「はい……予想が当たって良かったですが──」 そして回は二回裏へと突入する。
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