VS 東海大佐上 ~前編~

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(あいつが頑張ってんだ、俺たちがやらねえでどうするんだ!) 高宮も初球から打ちに行くが打球は後方へのファウル。 続く二球目を見逃したが判定はボール。 三球目、高めの釣り球に思わず手が出てしまい追い込まれた。 (朝霧が言うには次はカットが来る……カットを打つには強振は捨てる!) (無駄だ俺のカットは打てないよ──あっ……) ドゴッ その四球目だった、グランドに鈍い音とともに静寂が訪れた。 そして高宮はその場で倒れこんでしまった。 「高宮ー!」 いきなり訪れたハプニングに選手たちは動揺を隠しきれない。 監督もあわててベンチから飛び出してきた。 治療班もグランドにやってくる。 球場内は歓声から一転ざわめきが訪れた。
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