393人が本棚に入れています
本棚に追加
(あいつが頑張ってんだ、俺たちがやらねえでどうするんだ!)
高宮も初球から打ちに行くが打球は後方へのファウル。
続く二球目を見逃したが判定はボール。
三球目、高めの釣り球に思わず手が出てしまい追い込まれた。
(朝霧が言うには次はカットが来る……カットを打つには強振は捨てる!)
(無駄だ俺のカットは打てないよ──あっ……)
ドゴッ
その四球目だった、グランドに鈍い音とともに静寂が訪れた。
そして高宮はその場で倒れこんでしまった。
「高宮ー!」
いきなり訪れたハプニングに選手たちは動揺を隠しきれない。
監督もあわててベンチから飛び出してきた。
治療班もグランドにやってくる。
球場内は歓声から一転ざわめきが訪れた。
最初のコメントを投稿しよう!