マネージャー

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「おいおい、何言ってんだよ。せっかく来てくれたのに」 「僕目当てで来たのなら、野球を知らない子がほとんどだろ。にわかなんかいらないんだよ」 普段は冷静な朝霧もさすがに怒りが爆発しているようだ。 「───結局みんな帰っちゃったでやんす…ってまだ2人残ってたでやんす」 グラウンドに残ったのは茶髪の気の強そうな女の子と、もう1人は黒髪のポニーテールのおとなしそうな女の子であった。 それを見た朝霧が2人に話し掛けた。 「あの…帰らないんですか?」 「別にあたしあんたにまったく興味ないもん。ただこの子がやりたいって言うから付いてきただけよ。」 茶髪の女の子が答える 物ははっきり言うタイプのようだ 「あの…マ…マネージャー…初めて…なん…ですけど、大丈夫…ですか?」 次に黒髪の女の子が答える。かなり緊張している様子で言葉が詰まり詰まりである。 「大歓迎だよ! こんなかわいい子が入ってくれたら部員もやる気でるよ」 委員会で遅れていた荻原がグラウンドにやってきた。肩のバットケースを下ろし話の輪に入ってきた。
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