393人が本棚に入れています
本棚に追加
/305ページ
「んじゃまた明日な!」
矢部、朝霧は同じ帰り道。
神岡だけが反対方向である。
(ん? あれは佐山か?)
前方に微かに見えるポニーテールの女の子。先に帰っていた佐山優希であると神岡は直感でわかった。
「おーい、佐山!」
キョロキョロ
後ろから突然名前を呼ばれ挙動不審な態度を見せる佐山。
「そんなびくびくすんなよー。軽く傷つくぜ」
「そっそうだよね…ごめんなさい…」
「まぁいいけど。そういえばなんで野球部のマネージャーになろうと思ったの?」
野球のやの字も知らない超野球初心者の子が、野球部マネージャーに入った理由、だれもが知りたいことだろう。
「えっ…えと…その──」
その後沈黙が10分続いた。
「あー分かった分かった。言わなくていいよ」
(…うーん会話が続かねえ…)
その後再び沈黙が5分ほど訪れた。
最初のコメントを投稿しよう!