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「そういえば名前はなんて言うでやんすか？」
部室へ向かう道中で矢部が質問を投げかける。
「あー神岡、神岡悠介だよろしくな」
「悠介は野球やってたでやんすか？」
「いきなり下の名前で呼ぶか普通？ 一応中学はエースだったよ」
「ふーん……」
「聞いといてふーんはないだろコラ！」
「あっ着いたでやんす」
（……殺してえ）
激しい殺意が沸いてきたがここは我慢。そして部室の前に着いた。
「ここが部室か。ちゃんと活動してんのか？」
「普通はやってるはずでやんすよ」
「でもさっきグランド見たが、草生えてて手入れとか全くできてなかったぜ。俺は不安だよ」
ガチャガチャ！
「失礼するでやんす！」
神岡の話を堂々無視して矢部は部室のドアノブに手をかけた。
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