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カキーーン!
カキーーン!
カキーーン!
外野ノックを受けるのは矢部、森田、高宮、宮野の4人である。
「次、矢部!」
「はい! でやんす」
カキーーン!
パシッ!
カキーーン!
ポロッ!
カキーーン
ポロッ
「しっかりボールを見ないとダメにゃ~。ハッスルプレーはいいけど、確実性を増さないとにゃ~」
「はいでやんす…」
矢部は足が速い分、守備範囲は広い。しかしそのせいで何でもフライアウトにしようと無理してしまう癖がある。
「おい。試合でもそんなことしたら木刀で殴るからな! 覚悟しとけよ!」
話かけてきたのは同じ外野手で3年の高宮。見た目はスポーツ刈りでピアスをしており、いかつく後輩からは近寄り難い存在だが、それに反して後輩思いのいい先輩である。
「いいか良く見とけ。直接キャッチできなさそうなら体で止めればいい。無理に取りにいって後逸すんならシングルで止めたほうがいい」
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