393人が本棚に入れています
本棚に追加
/305ページ
場面は2アウト三塁となり打席に向かうのは
「4番 ショート荻原君」
「お願いします!」
礼儀よく挨拶し構える。
バットを少し斜め前に突き出す。
いわゆる神主打法と呼ばれる構えで打席に立つ。
(4番か……見た感じはパワーヒッターじゃなさそうだが)
確かに荻原はパワーヒッターのような体格ではない。
どちらかと言えば高宮のほうがパワーヒッターぽいだろう。
(未知数とはいえ4番だ。歩かせてもいいくらいの気持ちでこいよ)
石川に反し警戒する海野は初球外角低めにミットを構える。
それにコクリと頷きモーションに移る。
ビュビュッ!
バシィィン!
「ボール!」
初球のストレートはわずかばかりゾーンを外れる。
(微動だにせずか……嫌な見逃し方するぜ……)
最初のコメントを投稿しよう!