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神岡、朝霧バッテリーを組んで初めての試合、うまく噛み合うのか……
一回の裏は湘南学園の攻撃。
｢１番 セカンド 山崎君｣
｢しやす｣
山崎はややオープンスタンスに構えている。
｢ふうっ｣
ふうっと一息放つ神岡。言葉では平然を装っても、身体は緊張を覚える。ましてや初試合で先発、緊張しないはずがない。
(顔が堅てーよ。まずはその力みを取るか)
朝霧は初球ど真ん中にミットを構える。
(ど真ん中ストレート？)
少し疑問に思いながらもモーションに入る。
ﾋﾞｭﾋﾞｭｯ！
ﾊﾟｧﾝ！
｢ストラアイク！｣
初球ど真ん中ストレートが朝霧のミットを鳴らす。
(これが一年の投げる球かよ……140は出てるんじゃないか……)
｢ストラアイク！ バッターアウッ！｣
神岡は一人目をわずか３球三振に仕留めた。
(いい感じだ。この三振で緊張もほぐれたか)
｢おいバット振れよ。そんなに速い球じゃないだろう｣
｢いやそれが、打席に立つと球速以上に速いんすよ。要注意っす｣
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