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幸先よく初回に１点を先制した桜ヶ丘だが、２回、３回と３者凡退に終わった。
湘南学園エース石川のスクリューに苦戦し、得点を奪えないでいた。
石川は有言実行。スクリューを有効に使い球を絞らせなかった。
｢──スクリューはまだ捉えられそうもないか……｣
腕を組み真剣な眼差しの桑田。
｢スクリューだけならなんとか狙い球を絞っていけると思うんですが、カーブも混ぜられると厳しいですね｣
｢そうか。まだ序盤、こちらがリードしているうちにスクリューを出来るだけ投げさせろ。回が終盤になれば慣れるはずだ！｣
｢はいっ！｣
回は３回裏を迎える。
初回２三振を奪った神岡は、２回もクリーンナップ相手に一つの三振と、凡打に打ち取るなど絶好調の神岡。未だランナーは出していない。
｢７番 サード高橋君｣
(打者一巡はストレートとスライダーで十分だな)
｢ｯﾄﾗｧｲｯｸ！｣
すでに３振は４つ目。続く８番もセカンドゴロに打ち取り打席に石川を迎える。
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