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「9番 ピッチャー石川君」
「あす!」
(この時期に1年で140近く投げれたら怪物だよな……)
「ットラァイック!」
初球ストライクが入る。
石川これを見送った。
(打席に立つと早く感じるな。うちの打線がてこずるわけだ。うちの監督普段はニコニコしてるけど、試合では厳しいかんな~。バントで揺さ振るか)
キィィン!
「あっ……」
バントで揺さ振るつもりがバットに当たりフライアウト。
神岡3回までノーヒットピッチングを見せる。
「ナイピッ!」
ショートから荻原が声をかける。
「へへっ。まぁ余裕っすよ」
「だから調子に乗るな」
ドカッと再び朝霧から蹴りが入った。
「いてーな。別にいいじゃん。まだノーヒットなんだぜ」
「今はお前のストレートにタイミングがあってないだけで、後半になれば慣れられるだろ。球威も落ちるだろうしな。次の回からフォークも混ぜる──」
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