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回は5回表へと突入する。
(そろそろ追加点を取ってやらないとな……スクリューが来るのが分かればいいんだが……)
「7番 キャッチャー朝霧君」
「あす!」
打席には朝霧、2回目の打席だ。
その初球アウトローいっぱいにスクリューが決まり身動きできず。
しかしここで朝霧はあることに気付いた。
(あれ今…? もしかして!?)
カウント2ー1と追い込まれてから4球目が投じられた
ビュビュッ!
キィィン!
(なっ!?)
朝霧は狙いすましたかのようにスクリューを狙い打った。
快音がグラウンドに鳴り響く。
ついに石川のスクリューを捕えたのだ。
「すいませんタイムお願いします」
靴ひもを結び直すふりをして、一塁コーチャー宮野に話し掛ける。
「よく聞け。スクリューを投げるときの癖がわかった。ベンチに伝えてくれ──」
「分かったよ──」
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