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俺と担任が睨みあっていると痺れを切らした科学教師が担任に提案する。
「なんでもバスケットボールサイズの火球があがったんでしょう? それなら簡単な爆弾だと思われますが、着火するのにライター等が必要だと思われます。荷物検査をしてみては? 他にも爆弾があるかもしれませんし」
「ふっ……甘いぞ、遊戯! ……じゃなかった。科学教師! 俺はライターやマッチなどを所持していない。調べてみるといい」
俺の担任がいったん自分の教室に戻り数分後俺のカバンをもってきた。
「机の中、机の上にはそれらしき物はありませんでした。そして、芳樹君のカバンを持ってきました」
「よくやった、担任。さがりたまえ」
「芳樹君は自分の立場わかってますか?」
なんだ、ねぎらいの言葉をかけてやったと言うのに。
体育教師がおもむろに俺のカバンを開けて中を確かめる。彼は生活指導だから持ち物検査は彼のホームベースなのだろう。
しかしこの俺はぼっちだが優等生だ。見られて困る物はない。
「あっ。それは、昨日提出のプリントじゃないですか!」
「おい芳樹、その問題集は先々週で〆切りだが?」
「もしやそのレポートは、夏休み前提出の物理実験のまとめでは?」
弘法の筆誤り……といった所だろうか。
そしてしばらく、教師達は俺の私物漁りを続けていた。
その間、ボディチェックを受けたが俺はライターなんか持ってないので直ぐにボディチェックは終わる。
「おい……芳樹。コレをどう思う」
「凄く…………PSPです……」
「とりあえず没収な。あとこの、アニメDVD」
「止めてくれ!それには、奏の笑顔が詰まってるんだ!!!」
「そしてこの、フィギュアも」
「やめろぉ!!!汚い手で俺の秀吉に触るなっっ!!!」
「ついでにこの、あられもない姿の女子がかかれたシーツもな」
「ふざけるなぁぁ!!! おまえらにルッキ●ニは抱かせない!!!」
「でもこれ、校則違反だからね?」
かえってくるかな、俺の宝物達…………。
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