PROLOGUE はじまり……

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ーピポピポピポーン 「大正解!『百分率はパーセントですが、千分率は何でしょうか?』という問題の答えは、『パー・ミル』!」 戦いから解放された。 正解のサウンドが屋外デッキの隅から隅まで鳴り響く。 大岡村高校は初の全国大会で初の全国優勝を手にした。 「栃木県立大岡村高校、初の全・国・優・勝!!」 「「「やった〓!!」」」 大岡村高校のチームメンバーは全員喜んでいた。 チームリーダーの美夏も涙を堪えていたが、嬉しさが我慢に打ち勝ち、頬には嬉し涙を浮かべていた。 「……やったね!」 「う、うん!!」 「正解で良かった良かった」 互いに喜びを分かち合っていた。 「ちなみに3チームとも早押しボタンを押していましたが、大岡村高校と両チームのタッチの差は、なっなっなんと0.05秒!!」 彼らの作り上げた新記録は、初の全国大会で制覇したこと以外にもあった。 彼らの声は一層大きくなるばかりだった。 一方、わずかなタッチの差で敗北が決まったチームの女性陣はあまりの悔しさに泣いてしまった。 「っ、ちくしょ〓!!!!」 男子高校生の方も両手を握りしめ、悔しさを露わにしていた。 中にはその拳でテーブルに軽くぶつけた者もいた。
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