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地獄の猛特訓①
翌日…
昇降口は何も無かったかのように、とてもきれいだった…。
俺が呆気にとられていると…
「オハヨウ~!クマ!」
と、俺を呼ぶ声が…
その声には聞き覚えがあった…
俺の小学校からの友人、柴牙友希(しばゆうき)だ…
「オハヨウ!シバ!」
俺は昔からよくしている返事を返した。
俺は通称クマ、柴牙は通称シバ。
結構安直である。
三年に上がる時のクラス替えで、俺はA組、シバはC組で離れてはいるが、かなり仲が良い。
って、別にホモとかじゃないからな!
とまぁ、昇降口でしばらく談笑していたのだが…
突然後ろから、「あと五分で遅刻だぞ」と男の声が…
びっくりして後ろを振り向くと…
腕に生徒会と書かれた腕章を付け、遅刻者の取り締まりをしている生徒会長、千葉雅樹の姿があった…。
俺は驚いて…
「あ…あぁ」
と、微妙な返事をしてしまった。
すると、千葉の後ろから…
「早く教室に行かないと遅刻しちゃうぞ?」
と、保健室の原田先生がチャーミングな笑顔を振りまきながら近づいて来た。
「はい~!」
と、少しにやけながらも教室に向かう俺達。
今思い返すと、この日が俺の最後の日常だったような気がしてならないな……。
な~んてね・・・。
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