第1章

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「お兄ちゃん、まだかなぁ」 けんかをするくせに、やっぱり いるのが当たり前になっているのであろう……史哉は、拓哉の帰りを待ちわびているようだ。 「拓哉、部活でしょ!?」 去年から、野球部に入り……………それこそ、部活の日は毎日泥んこになって帰ってくる。 「えっ!?今日は、木曜日で野球お休みじゃないの?」 りんごを頬張りながら、史哉が不思議そうな顔をした。 「……史哉………今日、水曜日だよ!?」 「えぇっ!?間違えた!!……お兄ちゃんが野球お休みだと思って……一緒にゲームしようと思ってたのに……」 部活が終われば、帰ってくるのに………史哉は、ものすごく残念そうな顔をした。 「帰ってきてから、遊べるように……宿題やっちゃったら?」 何やら、考え込むように史哉は眉間にしわを寄せた。 .
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