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そろそろ完成、という所まで長かった。
いや時間はそれほどかかってないが、このなんとも言えない空気が嫌だった。
秋山も榛原も、悪いと思っているのか一生懸命話を振ってくるし、雨宮に至っては完全に自分の世界でテレビを眺めている。
…もういいだろうか。いいよねうん。
「榛原お皿にご飯。雨宮テーブル拭いて」
「うん」
「おう!飯の量は適当でいいよな」
声をかけると、二人ともいそいそと取り掛かる。
「委員長俺は?」
「秋山は…」
うんうん、と目を輝かせているが、正直何も任せるものが無い。と言うより、さっきの砂糖の一件もあるし、面倒を起こされたくない。
大人しくしてろ。
「…座ってて」
「えー…」
しょんぼりされると罪悪感が湧くが…いやいや、勝手に来といて勝手に騒いでる奴ら、気にすることない。
そういう俺じゃない。
今だけだ。
この食事が終わるまでの、付き合いだ。我慢。
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