5th

6/8
2851人が本棚に入れています
本棚に追加
/73ページ
そろそろ完成、という所まで長かった。 いや時間はそれほどかかってないが、このなんとも言えない空気が嫌だった。 秋山も榛原も、悪いと思っているのか一生懸命話を振ってくるし、雨宮に至っては完全に自分の世界でテレビを眺めている。 …もういいだろうか。いいよねうん。 「榛原お皿にご飯。雨宮テーブル拭いて」 「うん」 「おう!飯の量は適当でいいよな」 声をかけると、二人ともいそいそと取り掛かる。 「委員長俺は?」 「秋山は…」 うんうん、と目を輝かせているが、正直何も任せるものが無い。と言うより、さっきの砂糖の一件もあるし、面倒を起こされたくない。 大人しくしてろ。 「…座ってて」 「えー…」 しょんぼりされると罪悪感が湧くが…いやいや、勝手に来といて勝手に騒いでる奴ら、気にすることない。 そういう俺じゃない。 今だけだ。 この食事が終わるまでの、付き合いだ。我慢。
/73ページ

最初のコメントを投稿しよう!