1st

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******光輝( こうき)Side 遠くで鳴る目覚ましの音に、目を覚ます。 進級を終え、今日から二年生になった。 とは言え、別段朝の習慣に特に変化もなくいつも通り普通に起床し、普通に朝食を取り身支度を済ませ、普段通りの時間に部屋を出た。 いつも通り変わり映えのない日常だ。 入学式などのイベントが行われる講堂の前には、すでにクラス割が張り出されていた。 そして、その掲示板の前には笑顔を浮かべた生徒たちの姿がある。 早い時間にしては、結構な人数だ。 新たな一年に期待感を抱き、仲の良い級友達と会話に華を咲かせる生徒たちだが、賑やかな広場に華が無いように感じるのは、間違いなく女子がいないからだろう。 つまり、此処は男子校だ。それもエスカレーター式全寮制。 華が無いどころか、夏場はむさ苦しくて堪らない。 自分のクラスを確認した俺は、会話を弾ませる人たちの間を縫うようにして教室に向かう。 今年二年になった俺の教室は二年五組。 二学年は全部で八クラスあり一クラス約四十人。 扉を開けて教室に入ると、わいわいと騒いでいた声は無くなり、変わりに俺を見た奴らはひそひそと小声で話始めた。 うわ、今年も一緒かよ。 相変わらず暗すぎ。 根暗移りそうだよねー。 聞こえてくる嫌味ともとれるそれらは言われ慣れてるし、聞き慣れてもいる。 ちくちく刺さる視線を受け止めながら、黒板に貼られた席順表を確認する。 出席番号は21。真ん中より一列右で、前から二番目。 席に腰を下ろすとまだ視線は感じるが、やがて興味を失ったかのように逸れていった。 これが一年過ごすクラス。 あれから六年。 どんなクラスだろうとどんなやつらがいようと、今年もまた静かに過ごすだけ。
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