STORY:2 

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脳裏には泣き叫ぶ、妹や弟、 お母さんやお父さん。 学校であった出来事を話す弟、花瓶の花を替える妹、 隣で洗濯物を畳むお母さん、 黙って俺を見つめるお父さん、 そして俺は白いベッドの上。 俺に残る右手の温もり、 それはきっと知念くんの 手の温もり。 「あなたは、人工呼吸機を外されました。最後まで手を握っていたのは」 知念侑李様です。  
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