嫌な予感とは当たるもの

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早く、ここから逃げなくちゃ。 心臓がドクドクと鳴る。 うまく呼吸ができない。 そんな状態のまま、私は必死に声を絞り出した。 「あ、の…。  保健、委員の用事で伺いました。  前にお話しした、新しい、救急箱です…。」 声が、差し出した腕が、何もかもが震える。 怖くて仕方なくて、ずっとうつむいたままの私に、高圧的な声が飛んできた。
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